ごめんね、ツー
私がうつ病を再発させてから、ツーにはつらい思いを強いてきました。
発症のきっかけは、昨年秋、2020年11月下旬にツーの腎臓病の診断を受けたことです。
それまでツーが病気になるなんて1mmも疑っていなかった私は強い衝撃を受けました。まだ5歳半なのに。
一人、生きてきた私にはツーはもう家族。
かけがえのない存在でした。
それからの私は自分でも制御できない感情に翻弄されていきました。
派遣で働いていた職場でも、ツーのことを考えるといてもたってもいられなくなり机に向かって座り続けていることができなくなりました。
派遣先にはとてもご迷惑をお掛けしました。
それでも、何日も休み続けついには出社できなくなった私に、温かいお手紙まで戴き今も感謝しています。
とうとう入院することが決まった私。
藁にもすがる気持ちでした。
そして、ツーはどうしたらいいの?
そのことを考えるだけで、私には大きな負荷がかかりました。
苦しい気持ちで婿養子に行った弟に頼んでみたものの、飼い猫が大事だから引き受けることはできない、と断られました。
それを責める気持ちはありません。自分が反対の立場になったなら、その選択をするのには納得がいくからです。
でもツーはどうしたらいいの?
すると、前の職場の先輩で、近くに住んでいらっしゃる方が名乗り出てくれました。
先輩は、ツーより少し年下のオス猫を飼っていたのですが、「一匹も二匹も同じよ」と言ってくれて、ツーを預かってくれることになりました。
病気のツーを人に預ける。
今、うつ病が良くなりつつある私にはその残酷さが分かるのですが、その時の私には正常な判断能力はありませんでした。
そしてほぼ2カ月後に退院することになりました。
ツーを先輩に預けての2カ月です。
再会したツー。
私の大好きな、大事な、可愛いツー。私のツー。
預かってくれた先輩には感謝しかありません。
でも。
でもツーは、変わっていました。
下瞼を縁取るような黒い斑点、そして両前足の毛色の黄変。
毎日接して頂いていた先輩には、分からないツーの微妙な変化。
たぶん、先住猫も居るよその家で暮らしストレスを受けていたのでしょう。
ツーと再会し、また一緒に暮らし始めました。
そのうちツーは昔のようにきれいな下瞼と前足になりました。
しかしそんなツーに、また私は辛い時間を与えてしまうのです。
引っ越しです。
14,000円も安くなる家賃。
金銭的に追い込まれている私には、仕方のない選択。
ツーにも慣れてもらうしか仕方ありませんでした。
引っ越し日。
ツーをキャリーに入れて、タクシーに乗り込みます。
鳴き続けるツー。
ごめんね、我慢してね。30分ほどのジリジリした時間を耐えて、ツーを新居へ運びます。
とりあえず和室に入ってもらって、その隙に業者さんと最終の確認をしていたときでした。
突然、知らない場所に連れて来られたツーは、興奮と混乱がMAX。
エアコンの真下にあったキャットタワーに駆け上がり、エアコンのカバーに飛びつきました。
ツーの体重を支え切れなかったカバーは、ベキベキと壊れていきます。
驚いたツー。
押入れに閉じこもってしまったものの、私の顔を見ては「シャーッ!」の威嚇。
そして、猫にとってはとても危険な口呼吸。
近くの動物病院に私は助けを求めますが、運悪く病院は手術日。
診てもらうことはできませんでした。
辛くて焦っていて願うような気持ちの時間が過ぎていきました。
1時間ほど経った頃でしょうか。ツーの呼吸が落ち着いてきました。
あれから3か月。
ツーは新しい環境にも慣れてきたようです。
しかし、止まらないツーの体重減少。
引っ越したときに比べて800gも減っています。
人間に換算すると、8kg減少に等しいです。
ツーをこの金曜日に病院に連れていこうと思います。
血液検査もしてもらいます。
ツーが元気なのをいいことに避けてきた病院。
ツーが嫌がるから、ツーの負担になるからと行かなかった病院。
金曜日にタクシーを使って行ってきます。
どうか、悪い結果がでませんように・・・。
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